音楽を始めたばかりの頃、こんな経験はありませんか。「音は合っているはずなのに、なんだかカッコよくない」「同じ曲なのに、上手い人が演奏するとやたら気持ちよく聞こえる」。私自身、初めてスタジオに入ったときにまさにそれを感じました。原因が分からず、アンプのせいにしたり、楽器のせいにしたり……今思えば完全な八つ当たりです。
この記事では、そんなモヤモヤの正体である**「ノリ」**について、音楽初心者の方でもイメージしやすい言葉で解説します。専門用語はなるべく使わず、私の失敗談も交えながらお話ししますので、肩の力を抜いて読んでみてください。
目次
ノリとは何か?上手さとは別の感覚
結論から言うと、ノリとは演奏している人と聴いている人が同時に気持ちよくなれる感覚です。音を間違えないことや速く弾けることとは、少し違います。
私が初心者の頃、完璧に練習したフレーズを自信満々で披露したことがあります。ところが、バンド仲間から一言。「悪くないけど、なんか固い」。この“なんか”こそがノリでした。ノリがある演奏は、思わず体が揺れたり、足でリズムを取りたくなったりします。
なぜノリがない演奏になってしまうのか
初心者の演奏がノリにくい理由は、とてもシンプルです。必死すぎるからです。
私も最初は、次の音を間違えないことに全神経を集中させていました。その結果、演奏は正確でも、息をする余裕がない状態になります。例えるなら、信号だけを見て全力疾走する人と、景色を見ながら歩く人の違いです。前者は疲れますし、見ていても楽しそうではありません。
ノリの正体は「一定のリズムに身を任せること」
ノリの正体は、難しいテクニックではありません。一定のリズムに自分の体を預けることです。
ある日、先輩に「弾く前に体を揺らしてみな」と言われました。半信半疑でやってみると、不思議なことに演奏が楽になったのです。音の一つひとつを追いかけるのではなく、大きな流れに乗る感覚が生まれました。この瞬間、「あ、これがノリか」と腑に落ちました。
ノリを出すために初心者が今日からできること
体を動かしながら演奏する
まずは、足で軽くリズムを取りながら演奏してみてください。上手にやろうとしなくて大丈夫です。体が動くと、演奏も自然と柔らかくなります。
完璧を目指さない
ノリは、少々のミスでは消えません。私もライブで音を外したことは数えきれませんが、楽しそうに弾いていると意外と気づかれないものです。それより、止まらずに流れを保つことを意識しましょう。
好きな曲に合わせて弾く
好きな曲に合わせて演奏すると、自然と気分が上がります。気分が上がると、体も動き、結果的にノリが生まれやすくなります。
ノリは才能ではなく慣れ
最後に強く伝えたいのは、ノリは才能ではないということです。私自身、最初は「自分にはセンスがない」と思っていました。しかし、体を動かし、音楽を楽しむことを覚えてから、周りの反応が変わりました。
ノリは、音楽と仲良くなることで少しずつ身についていきます。ぜひ今日の練習から、「正しく弾く」よりも「気持ちよく揺れる」ことを意識してみてください。その瞬間から、演奏はきっと楽しくなります。
演奏のノリを理解することは、音楽を続ける最大のモチベーションになります。あなたの音楽生活が、より楽しいものになることを願っています。

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