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【初心者向け】カデンツとは?演奏が急に音楽らしくなる「終わりの合図」をやさしく解説します
音楽を始めたばかりの頃、「カデンツ」という言葉を聞いて、頭の上に大きなハテナマークが浮かんだことはありませんか。
私自身、楽器を始めてしばらくの間、この言葉が出てくるたびに「またよくわからないカタカナが増えた……」と内心うんざりしていました。
ですが、実はこのカデンツという考え方を知ると、演奏が一気に音楽らしくなります。
今回は、音楽を実際に演奏する初心者の方に向けて、「カデンツとは何か?」をとことんやさしく、そして私自身の失敗だらけの体験談を交えながら解説していきます。
難しい言葉はできるだけ使いません。
「音楽の終わりがなぜ気持ちいいのか」「なぜここで止まりたくなるのか」
そんな感覚の正体を、一緒にひもといていきましょう。
そもそもカデンツとは何か?一言でいうと「終わりの合図」です
カデンツとは何かを一言で表すなら、「音楽の区切りや終わりを知らせる合図」です。
音楽を聴いていて、「あ、ここで終わりそう」「ここで一息ついた感じがする」と思ったことはありませんか。
そのとき、たいていカデンツが使われています。
例えるなら、文章の「句点(。)」「改行」のようなものです。
句点がない文章を想像してみてください。どこで息をすればいいかわからず、読んでいてとても疲れますよね。
音楽も同じで、ずっと音が続いているだけでは、聴く人も演奏する人も落ち着きません。
そこで「ここまでですよ」「いったん区切りますよ」と教えてくれる役割を持つのが、カデンツなのです。
初心者の頃の私がカデンツを知らずに大失敗した話
ここで、私自身の恥ずかしい体験談をひとつお話しします。
楽器を始めて数か月ほど経った頃、簡単な曲を人前で演奏する機会がありました。
自分では「まあまあ弾けている」と思っていたのですが、演奏が終わった瞬間、なぜか誰も拍手をしてくれません。
「あれ?まだ終わってない?」
そう思って、慌ててもう一度最後の音を鳴らしました。
すると今度は、観ていた人が「あ、ここで終わりだったんだね」と苦笑い。
その瞬間、私は気づきました。
自分の演奏には「終わった感じ」がなかったのです。
後から先生に言われました。
「最後のところ、カデンツを意識してないから、どこが終わりかわからなかったね」と。
正直、そのときは「カデンツって何ですか?」と聞くのも恥ずかしかったです。
ですが、この出来事がきっかけで、私はカデンツの大切さを痛感することになりました。
カデンツがあると、なぜ音楽が気持ちよくなるのか
では、なぜカデンツがあると音楽は気持ちよく感じるのでしょうか。
それは、人間が「予想通りに終わること」に安心感を覚えるからです。
例えば、階段を一段ずつ降りているとき、最後の一段があるとわかっていれば安心して足を出せます。
でも、急に床がなくなったら、思わずビクッとしますよね。
音楽も同じです。
「そろそろ終わるな」「ここで落ち着くな」と予想できると、聴いている側は安心して音楽に身を委ねられます。
カデンツは、その予想を裏切らず、きれいに着地させてくれる役割を持っています。
だからこそ、カデンツがしっかりしている演奏は、聴き終わったあとに「気持ちよかった」と感じやすいのです。
初心者がまず知っておきたい代表的なカデンツの考え方
ここからは、初心者の方が「これだけは知っておくと助かる」というカデンツの考え方を紹介します。
細かい名前や分類は、今は覚えなくて大丈夫です。
大切なのは、「どう感じるか」です。
① 完全に終わった感じがするカデンツ
これは、一番わかりやすいカデンツです。
曲の最後で使われることが多く、「はい、ここで終わりです」とはっきり伝えてくれます。
私が初心者の頃、この終わり方を知らずに、最後の音を弱く適当に流してしまい、
「まだ続くの?」という空気を何度も作ってしまいました。
最後の音は、思っているよりもしっかり鳴らす。
これだけでも、演奏の印象は大きく変わります。
② まだ続きそうな感じがするカデンツ
曲の途中で、「一息つくけど、まだ先があるよ」という合図になるカデンツもあります。
これを知らないと、途中で気合を入れすぎてしまい、
「え、まだ続くの?」と自分でバテてしまうことがあります。
私も最初は、区切りが来るたびに「終わりだ!」と思って全力で吹いたり弾いたりしていました。
結果、後半は息切れ、指も動かず、散々な演奏になったのを覚えています。
カデンツを意識するだけで演奏が激変した私の体験談
カデンツを意識し始めてから、私の演奏は驚くほど変わりました。
それまでの私は、最初から最後まで同じテンションで演奏していました。
ですが、カデンツを「区切り」として考えるようになると、力の配分ができるようになったのです。
「ここはまだ途中」「ここで一息」「ここが本当の終わり」
そう考えながら演奏すると、自然と音楽に流れが生まれました。
ある日、同じ曲を演奏したあと、先生にこう言われました。
「今日の演奏、すごくわかりやすかったよ」
技術はほとんど変わっていません。
変わったのは、カデンツを意識したかどうか、それだけでした。
初心者が今日からできるカデンツ練習法
最後に、初心者の方が今日からできる簡単な練習方法を紹介します。
① 歌を歌いながら区切りを感じる
楽器を持たなくても大丈夫です。
知っている歌を口ずさみながら、「ここで終わった感じがするな」と感じる場所を探してみてください。
それが、カデンツの感覚です。
② 楽譜を見ながら「終わりそうな場所」に印をつける
楽譜を見て、「ここ、終わりっぽいな」「ここはまだ続きそう」と思う場所に、鉛筆で小さく印をつけてみましょう。
正解かどうかは気にしなくて大丈夫です。
感じることが大切です。
まとめ|カデンツは音楽の道しるべです
カデンツとは、音楽の終わりや区切りを教えてくれる道しるべのような存在です。
初心者のうちは、音を間違えないことに必死になりがちですが、
「どこで終わるのか」「どこで一息つくのか」を意識するだけで、演奏は一段階レベルアップします。
かつての私のように、「なぜ拍手が来ないのかわからない」という経験をしないためにも、
ぜひカデンツを味方につけてください。
音楽は、正しく終わってこそ、気持ちよく心に残ります。
今日からの練習で、ぜひ「終わりの合図」を意識してみてください。

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