楽器を始めたばかりの頃、「耳が良くないから無理かも」「音感がない人間なんだ」と思ったことはありませんか。私もまさにそうでした。ピアノを弾けば音を外し、ギターを持てばチューニングで迷子。カラオケでは隣の人の視線が気になる始末でした。
そんな私が音楽を続ける中で出会ったのが「相対音感」という考え方です。今回は、音楽初心者の方に向けて「相対音感ってなに?」をテーマに、難しい言葉を使わず、私自身の失敗談も交えながらわかりやすく解説していきます。
目次
相対音感とは?ざっくり言うと「音と音の距離感」です
相対音感とは、とてもシンプルに言うと音同士の高さの関係を感じ取る力のことです。
「この音はさっきの音より高いな」「このメロディ、さっきと同じ動きだな」といった感覚がそれにあたります。
よく「音感」というと、生まれつき特別な能力のように思われがちですが、相対音感は練習で誰でも身につけられる力です。しかも、実際に楽器を演奏する上では、この相対音感こそが一番よく使われます。
絶対音感との違いで考えるとわかりやすいです
ここでよく比較されるのが「絶対音感」です。
絶対音感は「この音はド」「これはソ」と、基準がなくても音の名前がわかる能力です。テレビでよく聞く“天才の才能”はこちらですね。
一方、相対音感は「前の音よりどれくらい上がったか」「同じメロディかどうか」を感じ取る力です。
実は、多くのプロミュージシャンやバンドマンは相対音感を中心に音楽をしています。
ちなみに私は昔、「絶対音感がないと音楽は無理」と本気で思い込み、三日坊主になりかけました。今思えば、かなりもったいない勘違いでした。
私が相対音感に気づいた恥ずかしい体験談
楽器を始めて数か月たった頃、友人とセッションをする機会がありました。
私はコード表を必死に追いかけていたのですが、途中で完全に迷子に。演奏が止まり、空気が凍りました。
そのとき友人に言われた一言が衝撃でした。
「コードわからなくなったら、耳で動きを追えばいいんだよ」
正直、何を言っているのかわかりませんでした。しかし、よく聞いてみると、コードが変わるたびに“雰囲気”が変わっているのです。「あ、上がった」「戻った」という感覚が少しずつつかめてきました。
これこそが、相対音感でした。
相対音感があると演奏が楽になる理由
相対音感が身につくと、演奏中に起こるトラブルへの対応力が一気に上がります。
・楽譜を見失っても立て直せる
・少しのミスなら耳で修正できる
・初めての曲でも流れをつかみやすい
以前の私は、楽譜を一音でも間違えるとパニックになっていました。しかし今は「まあ流れは合ってるから大丈夫」と、かなり気楽に構えられます。精神的にも演奏が楽になるのです。
初心者でもできる相対音感の鍛え方
相対音感は特別なトレーニングをしなくても、日々の練習の中で育てられます。
おすすめなのは、音を名前で覚えようとしすぎないことです。
「ドだから」「レだから」ではなく、「上がった」「下がった」「同じ」と感じることを意識してみてください。
私がよくやっていたのは、メロディを歌いながら楽器を弾くことです。音程は外れていても問題ありません。むしろ外れた方が「違う!」と気づけて、耳が育ちます。
相対音感は「音楽を楽しむ力」でもあります
相対音感が育つと、音楽の聴き方も変わります。
ただ流れていく音ではなく、「このフレーズ、さっきの続きだな」「ここで盛り上げてるな」と、会話のように感じられるようになります。
昔の私は、音楽を聴いても「なんかすごい」で終わっていました。今では「ここ好き」「この動き気持ちいい」と言葉にできるようになり、音楽が何倍も楽しくなりました。
まとめ:相対音感は才能ではなく経験です
相対音感は、生まれつきの才能ではありません。
楽器に触れ、音を聴き、失敗を重ねる中で自然と身についていくものです。
私自身、「音感がない」と思い込んでいた普通の初心者でした。それでも続けていくうちに、少しずつ音の関係がわかるようになりました。
もし今、「自分には向いていないかも」と感じているなら、大丈夫です。その悩みこそ、相対音感が育つスタートラインです。安心して、音楽を楽しんでいきましょう。

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